志望動機が書けない人へ【採用担当が教える「通る志望動機」の書き方】
志望動機が思いつかない、書けない人向け。採用担当の視点から、通る志望動機と落ちる志望動機の違いを解説。
「志望動機が書けない」
転職活動をしている人から、この相談を一番よく受けます。
正直に言うと、私も採用担当をやる前は志望動機が苦手でした。何を書けばいいかわからないし、書いたところで本心じゃない気がする。
でも採用側に回って、やっとわかったことがあります。志望動機で採用担当が見ているのは、「なぜうちの会社か」じゃない。「この人は何をやりたい人なのか」なんです。
今回は、書類選考を通過する志望動機の書き方をお伝えします。
採用担当は志望動機で何を見ているか
私はエンジニア採用を4年やってきました。その間、何百通もの志望動機を読んできましたが、正直に言うと、ほとんど印象に残っていません。
なぜかというと、みんな同じことを書くからです。
「御社の理念に共感しました」「成長できる環境だと感じました」「貴社の事業に興味があります」。こういう文章が並んでいると、読み飛ばしてしまいます。誰でも言えることだし、本当にそう思っているかどうかもわからない。
じゃあ何を見ているのか。
この人は何をやりたくて、それがうちでどう実現できると思っているのか。
ここが書いてある志望動機は、ちゃんと読みます。逆に言えば、ここが書いてない志望動機は、読んでも印象に残らない。
「なぜこの会社か」は後でいい
志望動機が書けない人のほとんどは、「なぜこの会社なのか」を最初に考えようとします。でも、これが間違いです。
「なぜ御社なのか」なんて、正直そこまで強い理由がないことの方が多い。給料が良さそう、家から近い、求人を見かけた。本音はそんなところだったりする。
それを無理やり「御社の理念に〜」と書くから、嘘っぽくなる。
順番を変えてください。
まず、「自分は何をやりたいのか」から考える。どんな仕事がしたいのか、どんなスキルを活かしたいのか、どんな働き方をしたいのか。これは自分のことだから、考えやすいはずです。
次に、「この会社ではそれがどう実現できそうか」を考える。会社の事業内容、募集要項、会社のWebサイト。これらを見て、自分のやりたいことと接続できるポイントを探す。
この順番で考えれば、「なぜこの会社か」は自然と出てきます。
落ちる志望動機の特徴
採用担当をやっていると、「この志望動機は落とすな」とわかるパターンがあります。
テンプレそのままの文章。
「貴社の〇〇という理念に共感し、〜」「〇〇業界でNo.1の貴社で〜」。こういう定型文から始まる志望動機は、読む気が失せます。ネットで調べた例文をそのままコピペしているのが透けて見える。
会社のことしか書いていない。
「御社は〇〇で有名で、〇〇という事業を展開されており〜」。これは志望動機ではなく、会社紹介です。会社のことは会社が一番よく知っているので、書く意味がない。
「成長したい」で終わる。
「貴社で成長したいと思い志望しました」。これもよく見ますが、会社は学校ではありません。成長は結果であって、目的にされると困る。会社にとって大事なのは、この人が入ってくれたら何をしてくれるのか、です。
通る志望動機の構造
通る志望動機には、共通する構造があります。
まず、自分が何をやりたいか、何ができるかを書く。これが志望動機の土台です。「〇〇の経験を活かして、△△をやっていきたい」「□□のスキルを使って、◇◇に貢献したい」。自分起点で書き始める。
次に、なぜこの会社でそれができると思ったかを書く。ここで初めて会社の話が出てくる。「貴社の〇〇という事業は、私がやりたい△△と直結していると感じた」「〇〇という募集内容を見て、自分の経験が活かせると思った」。
最後に、入社したら何をしたいかを書く。具体的であればあるほどいい。「入社後は、〇〇のプロジェクトに参画し、△△に取り組みたい」「まずは〇〇から始めて、将来的には△△を目指したい」。
この3つが入っていれば、志望動機として十分です。
具体例で見る
ダメな志望動機と、通る志望動機を比べてみます。
ダメな例:
貴社の「顧客第一」という理念に深く共感し、志望いたしました。IT業界でトップクラスの実績を持つ貴社で、私も成長していきたいと考えております。これまでの営業経験を活かし、貴社に貢献できればと思います。
何が問題か。「顧客第一」という理念はどの会社でも言える。「成長したい」は会社のメリットじゃない。「営業経験を活かし」は具体性がない。結局、何がやりたい人なのかわからない。
通る例:
法人営業として5年、SaaS商材の新規開拓をやってきました。特に、導入後の定着支援まで一貫して担当することにやりがいを感じています。貴社の求人で「カスタマーサクセス寄りの営業」という表現を見て、まさに自分がやりたい営業だと感じました。入社後は、新規獲得だけでなく、顧客の継続率向上にも貢献していきたいと考えています。
何がいいか。まず自分が何をやってきたか、何にやりがいを感じているかが明確。次に、求人内容と自分のやりたいことが接続されている。最後に、入社後に何をしたいかが具体的。
この違いです。
志望動機は「自分語り」から始める
志望動機が書けない人は、会社のことを調べすぎています。
会社の理念、事業内容、業界での立ち位置。これらを調べて、「どこを褒めれば通るか」を考えている。でも、それは志望動機の書き方として間違っています。
採用担当が知りたいのは、あなたが何をやりたい人で、それがうちの会社でどう実現できると思っているのか。
だから、まず自分のことを書く。何をやってきたか、何が得意か、何にやりがいを感じるか、今後何をやりたいか。ここから始めて、会社の話は後から接続する。
この順番で書けば、嘘っぽくない志望動機が書けます。
200〜400字あれば十分。長く書けばいいというものではありません。自分のやりたいことと、会社でそれができる理由。この2つが伝われば、志望動機としては合格です。